治療と検査
患者さんからの聴き取りは欠かせませんが、不安や心配を解決できなければ不信が募ってしまいます。まずは安らいでいただけるよう不快をとりのぞきます。それから治療計画を話し合い治療を進めていきます。
- 受付(初診・再初診)
- 問診票
- 治療と検査
- 定期健診
主訴
痛みや症状を聴き取ります。不安や不快などすこしでも気になることをお伝えください。
診察と処置
口腔内を診察します。主訴を最優先に処置します。これらは応急の処置です。
検査
処置の前後でお口のなかを検査します。
- レントゲン
- 歯周検査(プラークや歯石の付着・歯周ポケットの深さ・歯肉の炎症など)
- 歯並びと咬み合わせ
- 歯の動揺
診断と治療計画
検査結果をふまえて診断を説明します。問診票や検査資料をいっしょに確認して話し合いながら治療計画を立てます。
治療
治療回数は、症状によって変わります。治療の内容と回数を記載(クリティカルパス)してお渡しいたします。
健診
セルフケアの目標や予防で意識してやることをいっしょに考えていきましょう。健診の間隔を話し合って決められたらスタートです。
治療から予防をはじめましょう
虫歯を例にあげてみますね。虫歯の原因は砂糖をふくんだ食べものや飲みものです。砂糖を摂りすぎる間食は虫歯をつくります。虫歯でもう困りたくないと思っても、以前の間食が続けば再発するリスクが高まります。治療した歯は虫歯になりやすいからなんです。語弊があるかもしれませんが、虫歯の治療は修復と言い換えられます。削って被せての修復をくり返せば、やがて歯を失います。乳歯が生え、28本(+親知らず4本)の永久歯に生えかわり、修復をくり返してしまうと、歯の本数はだんだんと減ってしまいます。
間食と生活習慣が鍵です。「ついつい食べてしまう」「フッ化物洗口を忘れた」「歯間ブラシはめんどくさい」など、個々にあったセルフケアの習慣が身につくまで坂道を登るかのようです。治療の段階から話し合いっていっしょに進みましょう。
初診
初診のうち9割以上は紹介からの来院です。心配なことや不安を抱えられて来院してこられた動機や症状を聴き取ります。
- どうして来院されましたか
- ひどい痛みですか
- どれぐらい前からですか
- がまんされていましたか
- つらかったのではないですか
再(初)診
いまの状況を聴き取り、前回の来院から生活環境や食生活の変化があったかどうかなどを確認いたします。
- 前回の処置した歯か
- 過去の治療とは違う歯か
- 経過観察していたか
- 定期健診で見つかった虫歯か
- 急発(急性に起きる)か
治療からセルフケアを支援
成人の治療はひとりひとり違います
間食、喫煙、家庭や仕事の環境、ストレス、加齢による口腔内の変化など、治療の原因を発見するために考え合わせる要素は患者さんによって変わります。虫歯や歯周病の修復(治療)をくり返さないために、生活状況や健康観を聴き取りながら将来のリスクを予測していきます。治療の間にふだんの行動をふりかえって問題を発見して自宅や職場でのケアをつくっていきます。
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- 痛みが治まるだろうか。ずっと続くとしたらどうしよう。再発したらイヤだ。不安を抱えたままでは予防どころではありません。主訴を最優先に解決します。不安を解消して治療へのぞみましょう。
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- 削らずに虫歯の進行をとめます。フッ化物洗口と間食のコントロールです。この2つのセルフケアが虫歯の進行をとめる仕組みをお話します。ケアの目標をいっしょに考えましょう。
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- 歯ぐきからの出血がとまり、歯ぐきがひきしまった状態におちつけば治療のゴールです。V7(つまようじ法専用歯ブラシの)を使って歯ぐきのマッサージを体感していただきます。このとき出血するかもしれませんが、この体験が今後の歯周病予防にたいへん役立ちます。
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- 治療を終えた患者さんがご自身の健康観にもとづいて定期健診へ来院し、わたしたちは個々の価値観や健康観を聴き取ってセルフケア(ホームケア)を支援いたします。患者さんから来院者に変わっていき歯医者さんは健康づくりの場に変わります。